接点を見つけていく
12月下旬に、Resarteメンバー3人で千葉県立中央博物館分館――海の博物館を訪れました。美術館や博物館がアートや学びの入り口として重要な役割を果たしていると考え、Resarteの活動の一環として、「学者」としての側面を持つ「学芸員」に対してのインタビューや連携の模索を開始し、そこで働いている学芸員や研究員の知識や情熱をより広い層に伝える方法に興味を持ち、その探求が始まりました。
この訪問では、海の博物館の研究員である平田和彦さんから貴重なお話を伺いました。私にとって、学校以外の環境で活躍している学者や研究者に初めて接する機会でしたが、平田さんの高いプロ意識と研究への情熱は、私たちの心に深く響きました。帰ってきてフィードバックをする中で、研究者が学校環境から離れると、自身の研究が社会からどの程度支持されているのかという疑問が浮かび上がりました。
翌日は、海の博物館の常設展と特別展を訪れ、平田さんの解説を通じて彼の海洋生態や海鳥に対する高度な専門性が再び伝わりました。博物館での学びが静的な展示物だけでなく、生きた知識としての本質を含むものであることを感じました。通常は特別展に足を運ぶことが多いですが、もっとこのような体験ができるなら、様々な博物館や美術館の常設展にも開拓してみたいとの思いが強まりました。
今回のフィールドワークの目的を振り返ると、博物館で働く学芸員や研究員と協力する最良の方法とは何か、そして彼らの専門知識を、より幅広い人々の知的好奇心を刺激するためにどのように活用できるのか。個人的には、この問いに対する答えにまだ少し迷っています。海洋生態や海鳥についての知識は深まったものの、唐突にその場で終わってしまい、好奇心を刺激し続ける要素が欠けているように感じられます。それは、自分の経験や予備知識との有効な接点がないからでしょうか。そこで、接点を見つけ、学びの喜びを深めるアプローチを模索することが必要になってきますね。